気持ちいい即興演奏でないと、財務の話は伝わらないかも

「財務」というと、

企業会計原則、財務諸表、貸借対照表、損益計算書、、、

漢字まみれの専門用語と、数字(笑)

 

なので、経営者の皆さん、それぞれ印象がおありのようで、

 

「苦手です」とおっしゃる方もいらっしゃいますし、

「勉強しなきゃと思っているですが」という方もいらっしゃいます。

 

また、

 

「数字なんかに構っていられる」とか、

「税理士の先生に任せているから大丈夫」とか、

「財テクをする気はない」とか(笑)

 

社長の成績表であり、会社の社会的評価である決算書を、

本質的に、理解されていないだろうな、

もしかしたら、

理解できていらっしゃらないことを、知られたくないんだな、

という方も、多々いらっしゃいます。

 

気持ちは、よーくわかりますよ〜

 

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さて、僕はざっきー、保険屋です。

経営者専門で、その企業の財務に貢献して、事業価値を向上させ、

経営者の皆さんを、リスクから守ります。

 

facebookのプロフィールを、見て頂くとわかりますが、

会計学科出身です。

 

卒業生の多くは、公認会計士や、税理士となるために、

大学にも来ているという学科です。

 

僕、

簿記3級すら、持っていません(汗)、

 

はい、会計学科なのに、簿記すらちゃんとやらなかったし、

資格など何もない、落ちこぼれです。

 

大学時代、僕が専攻したのは、

1)夜の街の飲食店のキッチンと、バーテンダーという職種

2)唯一、真っ当に莫大な量の本の読みこみと、議論を続けた経営学のゼミ

この2つだけです(笑)

 

1)は大学関係ありませんから(笑)

2)は、経営学概論で、トヨタのかんばん方式など、マネジメント理論と、

経営史が中心、、、

 

つまり、学問としての会計学は、全然知りません!

 

まあ、単位はとってますが、日本の大学の学部の単位など、

みなさんご存知のように、なんとでもなる世界です。

 

同級生の多くは、公認会計士や、税理士の資格取得の、

試験勉強が中心のサークルに参加してましたし、

 

ゼミも、会計学系のゼミというのは、資格取得とまではいかなくとも、

会計の専門的な学びとなり、経理を目指す方々が多かったかと。

 

そうじゃないかな?と思うぐらい、

全然、会計学など知らなかったのです。

 

ぶっちゃけ、1991年卒ですから、バブルの絶頂期。

 

当時の僕、

社会を舐めてまいしたし、何とでもなると思ってましたし、

どっかの会社で、仕事すりゃいいんだろ、ぐらいにしか思ってなかった、

落ちこぼれですから(笑)

 

社会に出てから、いろいろ気づきます。

 

その当時に、きちんと学んだ人たちは、その後、資格をテコに、

自分のやりたい仕事についていきますからね。

 

ね、つまりです。

 

会計学科出身で、数字が苦手、知識がないのを知られるのが怖い、

そもそも数字なんて知らなくても、俺は営業力があるぜ!って、

 

これ、僕自身の事ですから。

 

そう、経営者の皆さんも、相手から小難しい事言われるのって、

やー、ですよね。

 

しかも、取引先である、銀行や、サプライヤーから、数字についての話なんて、

したくもないですよね。

 

それに、先生と名が付く人に、素直に「これどうゆう意味ですか」って、

聞くのってちょっと嫌じゃないですか。

こんなっこと知らないのかと、経営者として思われたくないと、、、

 

大丈夫♪

僕、その気持ちは共感できます。

上記の通り、会計学科の落ちこぼれですから(笑)

 

だからこそ、

仕事上、経営者の皆さんの問題解決をお手伝いするようになり、

どうしても会計知識などが必要となった僕は、

ゼロから学び直した訳ではなく、全体像を俯瞰し、本質的理解を徹底し、

できるだけ実践的に使える財務として、自分の中でまとめてきました。

 

最初は、知識という点だったものが、時間の経過と、

仕事を通した価値提供の実践の中で、だんだん線でつながり始め、

自信を持って、クライアントの経営者の皆さまに、

フィードバックできるようになりました。

 

学問や、知識は、もちろん必要ですが、

経営者の皆さんが欲しているのは「知恵」ですよね。

 

ずーっと勉強しているわけには、いきませんよね。

だって、経営とは、日々、起きている「判断の連続」なんですから。

 

僕は、日々、経営判断されている、経営者の皆さんを理解しているからこそ、

すぐに判断できる価値提供、そこにこだわりたい訳です。

 

 

さて、先日、こんなことがございました。

 

ずーと以前から、クライアントでいらっしゃる経営者の方と、

事前に決算書をお預かりしながら、

具体的な財務改善のお節介をして参りました。

 

その方、いろんな勉強会にも参加されていますが、

「俺、正直、財務とかわからない、ざっくりと勘で経営してきた」

と、僕には率直に、おっしゃっていただける方です。

 

それと、

「今までも、ざっきーの話を聞いてはいるけど、所々、わからない」

とも。

 

ですよね。ここ数年「財務」って切り口で話をしていますが、

専門用語での概念の説明では、気づく方は気付かれますが、

なんとなく右から左へ、という方も多いと思うんです。

 

だって、保険屋ごときに「それ、よくわからないんだけど」って

わざわざ聞かないだろうし、聞きにくいですよね。

 

そこで、今回は、事前に決算書を送っていただき、

その会社の決算書の数字をもとに、できるだけ専門用語を使わず、

マーカーや、時系列での数字の推移が確認できる資料を作り、

打ち合わせにのぞんでみました。

 

守秘義務がありますので、

こちらで具体的な話はできませんが、

 

その経営者からは、

 

「自分がイメージしていた問題点ではないところが、本当の問題だったのか」

「資産計上されている短期借入金はそう見られているのか」

「自社の強みはこんなところにあったのか」

 

など、

今まで、漠然とされていた点が明確になったことや、

今まで、思い込んでいた事と違う点に、本質的な問題があったことや、

今まで、思っていたよりも、社員さんは社長の指示を全うしており、

本当に問題だったのは、社長のキャシュフローや財務への、

影響を及ぼす経営判断だっただったことを、理解されました。

 

僕、こんな話、怒られたり、サプライヤーとして切られるの覚悟で、

率直に申し上げています。

 

とはいえ、怖いので、何度も「言い過ぎですか?」って聞きましたが、

「大丈夫です」

と。

「ここまで真剣に言っていただいているので、そんなこと思いもしません」

と。

本当にありがたい。

 

 

その時の、僕の財務改善プロセスは、こんな感じです。

 

1)社長の成績表であり、社会的評価の源泉である決算書からの現状分析

 

2)現状分析から、基準となる数値が明確な経営指標を使っての問題抽出

 

3)問題を解決するポイントを共有し、まずはCFMを適正化する

  解決方法の提示

   ※)CFM:キャッシュフローマネジメント(現金に視点をおいた、資金繰りの適正化プロセス)

 

具体的な解決方法の中には、僕が担当する生命保険契約の解約という、

僕自身が仕事上、ペナルティを受ける要素も入っております。

 

その方から、言われました。

「解約を進める保険屋は、見たことがない」

と。

 

僕は、申し上げました。

「社長、今回は本気の僕ができる価値提供で、

御社に今できることを、させていただきます。

その気持ちを受け止めて頂き、全部受けていただきましたので、

僕も、プロとして正しいことをご提示するのです」

と。

 

この打ち合わせ、

社長と二人っきりで、面と向かってやってまして、

実は、2時間半、ぶっ通しでした(笑)

 

終わった時、二人で顔見合わせて、、、

「えー、2時間半経ったのー」って。

もう、びっくりですよ。

 

その日、帰宅して、僕、思ったんです。

 

これは、二人とも、本気で、自分をさらけ出して、

一緒に、経営を今よりもよくする、という演奏をしているんじゃないかな。

って。

 

そう、ジャズでいうところのインプロヴァイゼーション(即興演奏)

 

二人とも、型にとらわれず、自由に、のびのびと、その場に身を委ねてこそ、

初めて生まれる関係性があり、それでないと、本質的な相互理解もなく、

本当の価値提供にはなんじゃないかな、と。

 

やっぱり、どんな仕事も、好きな人とするのがいい。

 

だって、凄いんだよ、受け手も攻め手もお互いが認め合えると、

こんなに問題意識の共有化ができ、腹落ちして、

今日よりも明日が良くなることを、実体験できるだもん。

 

僕は、保険屋として、そんな関係性を築いていきたいな。

マジで、思いました。

 

だから、僕は、この仕事が、だーい好き(笑)

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木﨑 利長

木﨑 利長

ざっきー
1968年名古屋市生まれ。金融機関に勤務。クライアントの事業価値を向上させる事を目的とし、仕事を通して取り組んでいます。
化学メーカーの住宅部門に約9年。1999年2月生命保険会社に、ライフプランナーとして参画。
具体的には、上場企業を含む約80社の親密取引先のご縁を中心に、生命保険契約をお預かりしており、財務や資金繰りといった経営課題ついての改善や、売上を伸ばすための営業研修など、お客様の事業価値を向上させるための具体的なソリューションを提供し、経営者の弱音をも受け止められる担当者を目指し日々精進中です。
 (※このブログでの意見は全て個人の意見であり所属する団体の意見を代表するものではありません。)

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