市場は、欧州のテロをどう織り込み、どうするのかな?

先週は、いろんな方と話す機会があって、

とっても刺激的な時間を過ごせました。

 

ご自身で仮説を立て、悲観的な観測に対して、

対策を考えぬこうとされる方もいらっしゃいますし、

 

同質的なコミュニティーの中で、今を楽しむ事こそ人生であるとして、

楽観的に考える事を、つら抜かれている方もいらっしゃいます、

 

どちらも、ありだと思いますし、どちらも理解できます。

だって、「考えて、行動している」から。

 

考えを委ねたり、行動しないよりは素敵です。

僕もそうありたいな。

 

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さて、パリのテロに揺れた先週ですが、

その中で、こんな話がありました。

「市場は、テロにどう反応するのでしょう?」

です。

 

これ、いろんな方の意見を聞きましたが、

市場と対峙している人たちの意見はこうです。

 

現時点では、リスクの大きさが見えない、

ゆえに、市場は反応しない。

 

そう、実際に思った以上に反応していませんね!

 

見えるリスクを市場は、先を争って、織り込んでいく特性があるが、

テロのような、いつ、どこで、どんな事が起こるかわからないものには、

市場は反応をさける。

 

問題なのはこれから、

リスクの輪郭が見えてくると、

市場はそのリスクを織り込もうとする。

と。

 

さて、どうなるのでしょうね。

 

ああ、僕、ざっきーです。経営者専門の保険屋で、

好きなクライアントの事業価値を、お節介であげるよ〜!です。

 

一週間経った現在でも、欧州との距離のためか、

なかなか、今後の予想は入ってきませんね。

 

僕が知り得るニュースソースでは、フランスなどの国境が閉鎖され、

非常事態宣言が出されている状況です。

 

となると、外出などというのは、避ける傾向が出てくる訳で、

人の移動の減少というのは、当たり前ですが、消費の減少という形で、

かならず影響が出てくる訳です。

 

ベルギーでは、地下鉄が閉鎖されてしまいまったようですし、

これって、イメージすればわかりますが、

東京メトロが封鎖されたら、仕事になりますか?って話です。

 

どうやら、フランスにおいても、地下鉄の閉鎖は検討されているようで、

この消費の急激な落ち込みを、どう織り込むのか、という話が始まっています。

 

私の聞いたところですと、高級レストランの予約のキャンセルや、

メディア協賛の記念パーティーなどが自粛されており、

これも消費減退に繋がることは明らかです。

 

しかも、これから、欧州も感謝祭や、クリスマスという、

一番消費行動の大きなシーズンを迎える訳で、消費という、

各国どこでもGDPの中核を占める経済活動が落ちる訳ですから、

影響がないはずがありません。

 

また、日本でも、景気と消費をわずかですが、下支えつつあるのが、

アウトバウンドの観光なのですが、

フランスって、年間8000万人を超える観光客が訪れる訳でして、

現段階では、どれだけの消費減少になるのか、わかりませんが、

間違いなく、マイナスに振れる訳ですね。

 

今回のテロ事件をを振り返ると、

今年の1月にシャルリーエブド襲撃テロがあり、

10月には、ロシア機墜落テロ、

それから2週間で、パリでの同事無差別テロ、

これらすべてがISILによるものだとすると、

加速度的に実行能力が上がっている。

と考えられますから、、、

 

大変、いやな仮説ですが、あらたなテロが起きる可能性も大きく、

しかも、これが欧州でおこるとなると、

欧州経済の減速は決定的となってしまいます。

 

もちろん、欧州で起こるとは限りませんが、

アメリカで起きた場合の利上げの見送りなど、

今まで、リスクを織り込んでいたものが解かれる可能性があり、

なんらかのポジションを持っていることが、リスクになりかねません。

 

ですよね、911の後、アメリカのファンダメンタルズは、

下降していきましたよね。

 

では、日本でのテロはどうなのか?

 

こっからは、僕の希望的観測ですので、ご容赦くださいね。

日本の場合、欧州やアメリカとは大きな違いがあります。

 

だって、日本でアラブ系の男性が、

何人も集団で動いていたら、相当目立ちませんか?

 

僕、住んでるのが、東京の代々木上原なので、

都内最大のイスラームのモスクがありまして、

しょっちゅうアラブの方を見ますし、

挨拶もするし、

話もしますけど、

それでも彼らは、目立ちますからね!

 

しかも、ほぼ、日本語でのコミュニケーションは難しく、

社会に溶け込むといっても、思想を共有し、

行動を共にする日本人の協力者を養成しなければ、

テロなどを実行できる訳がないのです。

 

それが、できるのでしょうか?ってことです。

 

イスラームの方と挨拶する、

イスラームの方が経営する料理店にご飯を食べに行く、

そんなレベルでは、テロなど実行できませんし、

何せ、AK47とか、武器を手に入れるのが、

もっとも難しい国の一つだからです。

 

異質な人たちが目立つ社会であること、

協力者を養成するのに、かなりのコストがかること、

武器弾薬の現地調達が困難であること、

 

これらを考えると、

日本というのは、このテロから一番離れている国と言えるかもしれませんし、

その意味では、

「円高」や「株高」になる可能性は否定できません。

 

現時点では、哀悼の意を表す以外、

テロの与える実際的な影響というのは、

経済的な影響であって、

これを市場が織り込む前に、できることをやる、

というのも一つのリスクヘッジの方法かもしれません。

 

メディアでは、ISILから、日本人の殺害予告が出た、

とか騒いでいますが、

テロというのは、そんな事前説明なのないのが、

本当に効果のあるテロです。

 

僕は、保険屋なので、悲観的に考えますが、考え抜くと、

ちょっとだけ、チャンスや、

解決点を見いだせるかもしれないと思いますが、

いかがでしょうか?

 

最後に、戯言をひとつ。

 

そういえば、

「ISILが日本に来たら、酒を酌み交わして、話をするれば分かり合える」

と、おっしゃっていた若い方々がいらっしゃいましたが、

イスラームの方は、(あの、ISILなど、イスラームじゃないですけどね)

お酒は厳禁です。

 

それこそ、他人が信じているものの冒涜ですから、

そんなこと言わないでね♪

 

テロの根本には、自分の意見と、それ以外の意見があることを、

同じように尊重する気持ちが欠けているからこそ、

その誘惑に飲み込まれるわけです。

 

共感とは、自分を大事に思うように、他人を大事に思うことかなと。

常に意識しておきたいことと、僕自身は思っています。

意識しませんと、できかせんからね。

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木﨑 利長

木﨑 利長

ざっきー
1968年名古屋市生まれ。金融機関に勤務。クライアントの事業価値を向上させる事を目的とし、仕事を通して取り組んでいます。
化学メーカーの住宅部門に約9年。1999年2月生命保険会社に、ライフプランナーとして参画。
具体的には、上場企業を含む約80社の親密取引先のご縁を中心に、生命保険契約をお預かりしており、財務や資金繰りといった経営課題ついての改善や、売上を伸ばすための営業研修など、お客様の事業価値を向上させるための具体的なソリューションを提供し、経営者の弱音をも受け止められる担当者を目指し日々精進中です。
 (※このブログでの意見は全て個人の意見であり所属する団体の意見を代表するものではありません。)

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