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長期金利は「しばらく上がらない」かもしれない理由

住宅取得や、収益不動産取得を考えられている方から、最近よく聞かれるのが

「金利は今後どうなりますかね?」です。

金利には、短期金利と長期金利がありますよね。

で、短期金利は、日銀の公定歩合などによって決まりますが、

長期金利は違います。

債券市場によって取引される債券の価格によって左右され、

政府や中央銀行のコントロールが効かないのが長期金利です。

そう、市場が決めるのです。

 

僕はざっきー、経営者専門の保険屋さん。

保険屋だから、クライアントの皆さんをリスク(不確実性)から守ります。

だから、経営者の皆さんに、知ってほしい、ことを発信していきます。

読んでね〜

 

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さて、金利というものは、すべての経済活動において、

隅々まで影響を及ぼしますので、どこどこの銀行だと0.数%違うとか、

住宅ローンで変動金利の方が、固定金利よりも安いとかってのは、

相対的な問題で、過去がどうだったのか、今後どうなるのか、

の方が大事じゃないかと思うんです。

 

まあ、心配なのは、わかります。

 

でも、リスクとリターンってのはトレードオフの関係にありますから、

変動金利で金利上昇のリスクをとるか、固定金利で現在の金利負担を増やすのか、

それは、それぞれの方の、考え方や、生き方、価値観や、将来の家計など、

検討要素は、いっぱいありますね。

 

まあ、現在は、これ以上下がることのない低金利ですから、

教科書通りに答えれば、リスクオフできる最も確実な方法は、

固定金利での調達です。

 

将来金利が上がるというのは、インフレが起きているので、

将来支払う金利分も、現在の価値よりは下がっている状態となります。

素直に考えれば、固定金利ですが、、、

まあ、そうはいかないのが人の感情。ですね。

 

そうなんです。

物事はファイナンス理論通りにならなかったりします(笑)

 

せっかくなので、金利について、もうちょっと書いてみますね。

 

金利が上がるというのは、債券そのものの価値が下がっている状況なので、

その基準となる各国の国債の信用が落ちてきている状況。

国債とは、その国において最も信用度の高い債券ですから、

その国に関わる、すべての個人、法人の信用が落ちていく状況でもあります。

だから、通貨そのものの価値が下がる、つまりインフレーションする訳です。

 

そうなるとさ、相対的に、世界に対して貧乏になるし、

数字としてある通貨の金額は変わらなくても、

価値が落ちちゃうんだよね、、、ここわかりますよね。

 

だから、そうならないように通貨の価値を守るのが中央銀行だし、

僕らが注視するべきは、

日経平均じゃなくて、長期金利だと思うんですけど?

ちゃいますかね。

 

さて、今年に入って日経平均株価は2勝9敗と、株安が進んでいます。

 

でも一方、JGB(日本国債)は、債券市場で活発に買われてまして、

長期金利は、なんと、一時過去最低を更新する場面がありました。

 

それを、新聞など報道では、

「安全資産として買われた」という解説をしていますが、

あのね、財政破綻するから、消費税も含め、増税するんじゃねえの?

GDP比2倍以上の政府債務があるから、ギリシャみたいになるんじゃねえの?

 

あのね、こんなこと書くところに「価値」はないっすからね。

あのね、そんなことしか書けないのに「軽減税率」って、

マジで、恥ずかしくないんでしょうかね?

 

 

あかん、またずれた。では、本題に入ります。

となると、債券市場で、JGB(日本国債)が買われる理由は、何でしょうか?

 

ちょっと、小難しい話になるけど、ザーッと読んでみてね。

とっても大事な事だからね。

数字は流して呼んでいいので、結論を、しっかりみてね。

 

今の時代が凄いのは、各省庁のHPを調べれば、

いろんなデータを確認する事ができます。

 

例えば、2016年度の国債発行計画をみると、

新規国債は、34.4兆円、

復興債は、2.2兆円、

財投債は、16.5兆円、

借換債は、109.1兆円で、

総発行額は、162.2兆円となっています。

 

これを、どのように消化するかといえば、

市中消化分が、152.2兆円、

個人向け販売分が、2兆円、

日銀乗換が、8兆円でです。

 

カレンダーベースの市中発行額は、147兆円ありますが、

短期国債25兆円を除くと、実質は、122兆円しかありません。

 

ここで、金融緩和政策を行っている、日銀の買いオペは、

新規80兆円、

償還分40兆円なので、

合計では、120兆円、となりまして、

市中消化分は、最終的に、ほぼ日銀が買い尽くすことになります。

そう、ずばり言えば、2016年度、新規に、市中に出回る国債は、

事実上ほぼありません。

 

あのね、金融機関てのは、自分のところのお金があるわけじゃなくて、

他人のお金を集めて、信用創造を行って、利益を出さないといけないのね。

貸出先がなくて、集めてきたけど、お金が余っていたら、超まずいんですよ。

だから、債券の中で、信用度があり、最もリスクが少ないJGB(日本国債)ってのは、

超大事な、運用先なんですよ。

 

僕らが預金する時の、普通預金の金利は0.03%でも、それ以上の運用利回りの

JGB(日本国債)で運用できたら、その差は、金融機関の利益ですからね。

それに、運用元本が大きれれば、例え金利差が僅かであっても、

巨額の利益になる、ということは、理解、頂けますよね。

 

ということで、金融機関側の状況を、

日銀が発表している資金循環勘定(2015年9月末)で見てみます。

これで、預金取扱金融機関と保険・年金基金のポートフォリオが、わかっちゃうんです。

ね、ほぼ金融機関全部です。

 

その、資産合計は、2,420兆円で、

そのうち国債は、490兆円となっています。

 

この490兆円の、10%ぐらいは償還が到来するんですけど、

ロールオーバー(新発国債への移管)ができないことになります。

だって、上記の通り、日銀が買ってるんですから、無理です。

 

となると、このロールオーバーからあぶれた資金は、

貸出や、株式投資、外債投資などに回らざるを得ません。

遊ばせて置けませんからね。

 

だから、貸出が増えるんじゃないか、とも言えますが、

これは、借り手の状況に左右されますので、今のところは上手くいっていませんね。

 

しかも、実際の債券市場を、ちょっとでも理解していると、

実務的には、こんな状況じゃないでしょうか?

 

JGBの入札があれば、多くの金融機関はこぞって入札に殺到します。

せめて、JGBの償還分は、ロールオーバーしたいですし、しようとしますからね。

 

でも、入札されたJGBは少なく、多分、「瞬間蒸発」します(笑)

そうなると、JGBの価格は高値(金利は低くなります)になります。

こんな状況が、今年も引き続き、継続するのは、ほぼ間違いないと考えます。

 

これが、当面の、債券市場でのJGBの需給関係でありまして、

いわば、JGBは品不足であって、

暴落する要素などというものは、見当たらないのです。

 

とはいえ、市場ってのは、相場ですから、

誰かの仕掛け的な売買で、JGB金利が上昇することもあり得ますけど、

基本的な需給関係が、JGBそのものの品不足である以上、一時的なもになりますし、

日本の全金融機関を敵に回すHFに、どんな資金の貸し手がいるのかと考えると、

いねえじゃん!というのが結論です。

 

という事で、JGBは、安全資産であるとともに、当面、市場での品不足でもあるので、

長期金利上昇という局面は、なかなか訪れそうにない

というのが、僕の考えです。

 

金利の話もそうですが、JGB(日本国債)の暴落論というのは、

株式市場の100倍強の規模で、秒殺で数百億円規模の売り買いをしている、

債券市場の需給関係を知っていて、当面の需給のデータを知っていたら、

言えない話なんですけどね。

 

現場を知らない、学者さんや、経済記者さんは、何故かスルーするんですよね。

まあ、知り尽くしている財務省の国債運用部なんてところは、

ぜってー、解説しないでしょうけどね。

やっぱり、ウオッチすべきは、日経平均ではなく、長期金利なんですよ。

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木﨑 利長

木﨑 利長

ざっきー
1968年名古屋市生まれ。金融機関に勤務。クライアントの事業価値を向上させる事を目的とし、仕事を通して取り組んでいます。
化学メーカーの住宅部門に約9年。1999年2月生命保険会社に、ライフプランナーとして参画。
具体的には、上場企業を含む約80社の親密取引先のご縁を中心に、生命保険契約をお預かりしており、財務や資金繰りといった経営課題ついての改善や、売上を伸ばすための営業研修など、お客様の事業価値を向上させるための具体的なソリューションを提供し、経営者の弱音をも受け止められる担当者を目指し日々精進中です。
 (※このブログでの意見は全て個人の意見であり所属する団体の意見を代表するものではありません。)

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