「仮想通貨」がだだ下がりの最近、皆さまの「現実通貨」は大丈夫?

ビットコインをはじめとして、仮想通貨が軒並み暴落していますね、、、

ちょっと前まで「うひー♡」とか、「億万長者やー♡」とか、twitterで語られていたのに、まあ、どうすることもできないのが、市場というものです。

 

ざっきーです。

おひさしブリーフでございます。

忙しくて、楽しくって、ブログをさぼっておりましたが、仮想通貨面白いことになっているし(性格悪いな、ざっきー 笑)

フィンテックだの、ブロック・チェーンだの、本質からずれたビジネス話も多くて、ちょっとへふへふしていて、書いてしまいました(汗)

 

書きたいことがあると、早いよね!という事で、読んでみてください。

興味ない方も多いだろうけど、お金、お金って、みんなだ好きだし、いろんなところで騒いでいるけどさ、所詮は「価値」の話だからね。

なくてもあるし、あってもない、のかもしれません。そう思えば楽になるのにな!

起業家や、それなりのビジネスマンが「禅」にはまるのは、本質を肌感覚で知るからかもしれませんね。

 

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まあ、仮想通貨の場合、すべてを現実の通貨に簡単に交換できないので、ご愁傷様としか言いようがありません(笑)

 

通貨というのは、僕の持論では「いつでも交換できること。それこそ何らかの経済危機の真っ只中で、たとえ価格が暴落していたとしても、交換できることが、最も大事なこと」と、理解しています。

だって、交換できなければ、ただの数字、絵に描いた餅ですからね。

 

さて、とはいえ、仮想通貨を支持する方々もいらっしゃいます。

それは、仮想通貨というものが「勝手に発行量を増やして、その価値を薄めることが出来ない」訳ですから、政府が発行する通貨よりも、安全だという考え方です。

 

また、現在の金融政策については、各国の中央銀行という、あるひとつの主体が、中央集権的に、通貨の価値をコントロールしている訳ですが、仮想通貨の場合はそうではなく、分散型のコントロール体制をとるため、だからこそ安全なんだ、と考える人たちもいらっしゃいます。

 

ただね、この話って、歴史を紐解けば、簡単に分かることなんよ。

 

だって、歴史においては、政府ではなく、市民の手に貨幣鋳造権(難しい用語だけど、ローマ帝国はこれで滅んだんだっからね)があった場合でも、悪いことは起きている。

また、分散型通貨などという考え方にしても、権限が分散しているわけだから、危機の際に、誰がリーダーシップを取れるのかというと、それじゃあやばいよね!って簡単に思い当たる訳ですよね。

 

だから、歴史をちゃんと理解しておけば「こっちの方が絶対にいい」などという考えにならないし、歴史というものは、何度も繰り返している失敗のトラックレコードなのだから、そこから学び取ることは多くある訳です。

 

実際のところ、米国の場合で言えば、米ドルなんて約8,000種類(!)ぐらいのドル紙幣が流通していたんですよね。

びっくりでしょ!

 

米国の場合、合衆国ですから、州ごとに銀行は許可制であり、この銀行家は信用できるとか、この銀行の発行した紙幣は信用できるという評判を、実際の紙幣の利用者である市民から得られるのであれば、銀行自ら紙幣を発行する、つまり、通貨の発行権そのものを得ることができた訳です。

つまりさ、銀行家の評判、ともすれば人々の思い込みによって、この紙幣は安全だという意識が形成されたという歴史的事実がある訳ですよ。

 

これが、仮想通貨という世界では、デジタルに置き換わっただけで、ブロックチェーンというデジタル情報を担保する技術によって使えるようになったんだ、つまり、本質的には通貨を利用する人々の「信用」でしかないことに気づく必要があります。

 

実際のところ、かつての米国の場合において、通貨発行者は連邦政府などから管理・監督・指導をされていた訳ではなく、今の仮想通貨の置かれている状況と、ほぼ変わらなかった訳なんです(笑)

管理・監督・指導がない、ということは、「これ以上、通貨を発行すると、通貨の価値が下落して、急激なインフレになります」ということを意見する人も居ない訳で、、、

その通貨を利用している市民の盲目的な信頼さえ獲得しちゃえば、あとは印刷して、流通することが可能だった訳ですね。

やばくね、これ!

 

ただね、当時の方が、今の仮想通貨が置かれている状況よりも、もっと信用が高かったかもしれないんです。

だって、その当時の米国は「金本位制」だったので、発行者が8,000人も居ようとも、金に裏づけされたドルの価値は、どこに行っても同じだったからです!

 

これ、まじで、今の仮想通貨よりも、信用度は上だと、僕は思います。

 

まあ、そうはいっても、金本位制ってのは、実際に金が必要、つまり、金の生産が必要だった訳で、決済に必要な通貨量に対して、金貨が不足していたから、それに代わるものとして、紙幣が必要だった訳です。

西部劇を思いだせばわかるけど、あんな状況で重い金貨を抱えていけますか?って事です。

 

でもさ、うさんくさい、信用度の低い銀行家が発行した紙幣なんてものは、他の州へ行ったら受け付けてもらえなかったり、割り引かれたり(手形と一緒ね!)するわけで、、、

その根拠となったのが、銀行家の金庫にあるであろう金の準備量だったわけで、それこそ、十分かどうかってのは、勘ですけど(笑)

それでも、過大に紙幣を刷っているかどうかとか、準備量が適切かどうかってのは、銀行家の行動に出るし、それこそが人々の知恵であり、逆に恐怖でもあった訳です。

だからさ、通貨自体の価値そのものが、信頼がおければいいのだけれど、盲信になってしまうと、何かをきっかえとして、不安が噴出した時にパニックが発生する訳です。

 

そう、それが恐慌のメカニズムです。

 

恐慌は何回か発生しましたが、1893年に起きた米国の恐慌は、株式市場の過熱と鉄道の過熱的な投資によって、金の供給に問題が生じて、何と360行もの銀行が倒産しました。

当時、それまでの米国で発生した恐慌の中で、最悪の恐慌と言われたケースです。

 

これは、明らかに金の供給不足によって「金で引き出したい!」という人々が銀行に殺到して、その支店で金の準備高がなくなった段階で、その銀行の発行する紙幣は、いくらドルと印刷してあっても無価値になってしまった、という事なのです。

ね、これってさ、まじめに、保守的に、銀行という商売をしていたとしても、社会全体がパニックに陥って、たまたま、一支店での引き出しと供給のミスマッチが起きた瞬間に倒産する、といった問題を引き起こした訳です。

 

つまりさ、仮想通貨の中には、たしかにちゃんとしたものはあるのかもしれないけど、社会的なパニックの前では、無差別な破壊が発生して、全ての参加者が被害を蒙っちゃうんですよね。。。

避ける事はできません。

そう、仮想通貨以外の通貨があれば、それは、免れるけどね。仮想通貨だけだったら、逃れられないのです。

 

最初の話に戻りますが、ビットコインをはじめとする仮想通貨を崇める方々は「政府が勝手に通貨を発行する事こそ、けしからんことだ!」と主張されますが、米国においての中央銀行であるところのFRB(連邦準備制度理事会)が創設されたのは、約100年前の事なんですね!

知ってましたか?わずか100年前ですよ!

それまでは何だったのかと言えば米国の通貨というものは「無法地帯」やりたい放題だったとも言える訳ですね、、、

(だから、資本家のチャンスがあったとも言えますがね)

それじゃあ、あかん!

ということでFRBは創設されますけど、合衆国っである米国の場合、中央権力というものに対するアレルギーが凄まじいので、今でもFRBを中央銀行とは言わないですよね。

 

それにね、紙幣が無価値になって困るのは、銀行家だけじゃないのです。実は、一番とばっちりをうけるのは市民です。だって、州を超えないと使えないとか、引き出せないってのは死活問題ですよ!

 

中央銀行の存在意義というのは、実はたった一点「通貨の価値を守る」この事だけです。

これは、歴史を紐解くと分かるんですが、通貨は価値がある、つまり高くて滅んだ国はないんです。

通貨が安く信用がなくなって滅ぶんです。

 

これ、円安を単純に喜ぶ日本人って、やっぱり本当の怖さを知らないんじゃないのかなって思います。

 

さて、仮想通貨で使われる「ブロックチェーン」という技術は、素晴らしいものであることを、僕は、なんら否定していません。

でもね、それは今の段階では、送金時の暗号化とマッチングという点において素晴らしいと思うだけで、決済コストが掛からないとか、小銭要らないとか、スマフォで瞬時に決済とか、そいゆう利便性の話であって、、、

通貨の発行者は誰なのかという歴史的背景からの、政府の横暴に市民が対抗するとか、取引市場があるために発生するキャピタルゲインを狙うなどというのは、僕からみると本質からずれた話なんじゃないのかなって思うんですよね。

 

それよりも、リベラル的な皮をかぶって、政府の手下である中央銀行が発行するなんてのはあかんとか、そもそも政府は要らんってのは、アナーキストな話でして、中二病かって話です。

まともな社会人の議論には耐えられません。

だってさ、市民の資産をまもるために、中央銀行という仕組みは歴史の中で醸成され、生み出されたんですよ。

これ、スルーする考え方を、僕は革新的だとは思えないんですね。

特に仮想通貨に関していうと、勉強しろとか、既存の枠を取り払えとか、かっちょいいことを言う連中が多いんだけど、それこそ、リアルな世界で資産を積み上げられなかった感じの方々が、バーチャルな世界で逆転を夢見ながら、自分たちの踏み台になる、ちょっとリテラシーの低い人たちを取り込んでいるような気がして仕方がないのです。

 

それにさ、

めっちゃ分かりやすい話をするんだけど、ビットコインの処理速度って、SUICAよりも遅いんだよね(笑)

しかも普及してないし(笑)

 

それと、仮想通貨の前に、現実通貨はどうしてんだよ!って話です。

まさか、日本円だけにしてないよね(笑)

仮想通貨を進める方に、ぜひ聞いてみてください「あなたの資産は、現実通貨では何をつかって保存していますか?」って。

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木﨑 利長

木﨑 利長

ざっきー
1968年名古屋市生まれ。金融機関に勤務。クライアントの事業価値を向上させる事を目的とし、仕事を通して取り組んでいます。
化学メーカーの住宅部門に約9年。1999年2月生命保険会社に、ライフプランナーとして参画。
具体的には、上場企業を含む約80社の親密取引先のご縁を中心に、生命保険契約をお預かりしており、財務や資金繰りといった経営課題ついての改善や、売上を伸ばすための営業研修など、お客様の事業価値を向上させるための具体的なソリューションを提供し、経営者の弱音をも受け止められる担当者を目指し日々精進中です。
 (※このブログでの意見は全て個人の意見であり所属する団体の意見を代表するものではありません。)

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