先日、目にした記事について、思ったことがありまして、それは「都市部で税収流出 東京・中野区が返礼品導入」というものです。
「ふるさと納税制度」というのは、確か2008年に、大都市部に税収が集中するしている現状を、地方との地域格差を是正するために、導入された制度です。
そもそも、行政の地域格差を是正する目的として「地方交付税交付金」という制度がありますが、これを分配におけるプロセスを適正化するのではなく「納税者個人個人が、地方税をどこに納税するのかを決める、というインセンティブを与えることで、納税の意義の理解や、地方への関心、また、ふるさとへの思いなどを具体的な方法で応援する手段」として、できたものです。
そうね、納税者が何を考えて、行動するのか、ということが、行政というフィルターを通さないで可能になるとすると、民主主義が試される制度でもあると言えますね。
でね、この「ふるさと納税制度」は、昨年、手続きの簡素化や、寄付額の上限引き上げなどがありまして、利用者が急増しまして、何と!都市部全体での寄付によって流失した個人住民税は約261億円にもなりました。
背景としては、ふるさと納税の際に行われる「返礼品」の豪華さや、それを競い合う状態、さらにはそれらをまとめサイトで提示する広告モデルなどが、状況を加速させています。
これってさ「本来は納税されるお金が、返礼品の肉や魚や名産品に変わっているだけで、金品の交付と同じじゃね」って僕は思うのですが、皆さん、どう思います?
- 今日はみじかめのまえがき
- 損得損得って・・・
- そもそもふるさと納税ってなによ?
- 社会での経済的な振る舞い方は、変わらざるを得ないかも
ざっきーです、経営者専門の保険屋で、大好きな人にお節介をして、その方の事業価値を向上することに貢献し、経営者の皆さんの経営ビジョンに沿って寄り添いながら、様々なリスク(不確実性)から経営者の皆さまをお守りすることを、仕事としています。
今の社会においては、経済活動を通じて、広い意味での報酬を受け取り、それを交換しながら僕らの生活は成り立っています。
そういった経済活動の中で、社会を維持するためのコストというものは、絶対に掛かりますから、所場代(笑)としてそれらをどう準備するのか、ということで納税がありますし、それを所得ごとに分けて徴収し、分配することが、政府という国の仕組みでもあるわけです。
憲法という、国を形作るルールにおいても、国民の義務として、納税がありますし、その対義語は労働、そして未来のための教育、ということになります。
損得損得って・・・
なんて、大げさなことを週末に言いたいわけじゃないんですけどね。
世間話をしていた時に、お客様に提供する情報として、このサイトを、まずは紹介するんですよ、って話があったんです。
個人的には「あれっ」って思っているのでリンク貼らないけど(笑)
このサイトを紹介して、見込客に「ほらほら、ふるさと納税って、こんなに儲かりますよ!」っていいながら、儲け話を先にして、それから保険の提案すると、大体の方は喜んでくれて、保険に入ってくれるんですよ、って話がありましてね、、、
○ね!○○野郎 (*`Д´)ノ
休日のしょっぱなから、すみませぬ m(_ _)m
「損得損得」という方に多く共通することは、物事をすべて、そうゆう風に捉えてるんだな、ってことです。
つまりね、僕の仕事で行ったら、保険の話をするってのは、損させる話なんで、得をする話を増す先にしなきゃ!って話だし、そもそも、お客様も損得って考えているんだからって、、、
それ、お客様を見下してませんかね?
まあ、他人が何をやろうが、気にしないようにはしたいのだけど、そうゆうことを人前で言えることにびっくりこきました、、、
保険屋なら、保障を語れよって!
ああ、でも、僕も違うことゆうてるわ、
ああ、僕も財務とか、資金繰りとか、価値向上とかゆうとるわ、
ああ、ブーメランやー、ブーメランやー
ごめんなさい、僕自身は、「天に唾をして生きている」ということを認識していますので、大目に見てね♪
なんかね、
良いとか、悪いとか、そうゆうことを言いたいんじゃなくて「物事の本質はどこにあるのか」って思っちゃうんです。
だから、こうゆうサイトも、PVを稼ぐモデルとしてはアリなんだろうけど、それが社会にどう影響するのか?っていう視点も、中長期的には大事なんじゃないかな?って思っちゃうんだな。
また「ふるさと納税、儲かりますよ!」っていうのなら、自分自身で、まず、その土地に行って、実際にお金を落としたほうが早いんじゃね!っても思うんですよ。
美味しい肉も、いろんなところで作られているわけだし、手に入れられるなら何でもいいんじゃなくて、人生を通して知り得た、関係性のある誰かの思いが詰まったものを手に入れられた方が、僕は素敵なことだと思うんだけどな〜
近所の肉屋さんでも、威勢のいい売り子の声がきっかけでも、友達の実家が営んでいる畜産業でも、何らかの人との接点があるのが、商売(あきない)なんじゃないのかなって。
僕の師匠の教えてもらった言葉で、
「お金は、社会の議決権」
という言葉あるんだけど、それって、本当に素敵な意識だと思うんだよね。
誰に使うのか、どう使うのか、、、
あれ、これって、儲ける話じゃなく、入ってくる話じゃなく、まず手放す話んだよね。
僕の師匠の方々も、おしなべて一緒のことをおっしゃっているんだけど、お金は使えば使うほど入ってくる。って!でも、注意点は、自分の為じゃなく、他人の為に使うことだってさ。
これもね、最近、全てがリンクしているように思うんですけど、皆さん、どうお感じになられますか?
そもそも「ふるさと納税制度」ってなんよ?
ふるさと納税ってのは、こんな目的だったんじゃなんじゃないのかなって、僕は思うんですね。
1)寄付を通じて地域の人を応援、また返戻品を通じて、
あらたな地域の魅力を知ることができること。
2)寄付によるお金を、地域そのものが有効に活用し、
地域づくりに貢献できということ。
3)返戻品を通しても、地域の生産者の思いが拡散でき、
翻って寄付した人も一部では、お得になること。
そうかどうかは、知らんけど、総務庁のふるさと納税ポータルサイトを貼っておくんで、興味ある方は読んでね。
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/policy/
なんかね、よくよく考えると、これって、行政も、立法もスルーして、直接民主主義なんだけど、それって、いろんなことを否定してねえ?って思っちゃったりするんよ。
そもそも、返礼品って、豪華なものがあったり、損得で考えるように誘導するのなら、単純に税金による補填と違うのかな。
そう、ルックスルーして考えてみるとわかるんだけど、地方交付税交付金が、ちょっと形を変えただけで、グロスで考えたら何も変わってないじゃん!ってこと。
確かに地方交付税交付金は、地域の行政に入って、その中で分配されるんだけど、それが、特定の生産物や、名産品への補助金であり、助成金であり、納税による財政支援である訳で、、、
まあ、GDPに占める割合の高い、消費への財政出動としてみれば、多少なりとも、1970年代に比べ、ほとんど全体への経済効果が薄く、特定の業界だけに対する公共事業投資よりは、ましだと思います。
でもね、返礼品競争になって、都市部も返戻品で取り返そうとしたりって、、、グロスで考えたら、意味がないことに気がつきません?
本質的には、補助金や、助成金でドーピングされた環境で地方の名産品を育てても、普通の市場では通用しないですよね。これ、情報発信ができる今の時代では、チャンスでもあるんだけど、かつてのような地方物産展から、全国区に広がるためには、乗り越えるハードルが上がっちゃっていると思うんですよね。
だって、都市部の市場での商品って、相当鍛えられているから。
だからこそ、地方で本当に強い企業さんって、案外FCを活用されていたりするわけで、補助金、助成金頼みにならない業種が強かったりしますよね。
「時代、環境の変化が激しい現在では、かつての強みや環境が、もしかすると将来の足腰を弱くしている、と仮説を立てると、今打つ手が見えてくるんだよ」
って、最近、地方での打ち合わせの際に、教えていただいた言葉です。
そして、続けて、
「地域貢献とは、目の前の他人貢献だよ」って。僕は、とてもわかりやすい言葉だと思いますね。
社会での経済的な振る舞い方は、変わらざるを得ないかも
金融機関に関しては、フィデューシャリー・デューティー(受託者の責務)という概念が、平成26年度の金融モニタリング基本方針で示されて、金融機関に関わるものは、社会に対しての信任を意識しろ、と言われるんですけどね。
損得損得って、ほど遠いわ(泣)
フィデューシャリー・デューティーってね、聞いたことのない方も多いとは思います。
注釈として、
「他者の信認を得て、一定の任務を遂行すべき者が負っている幅広い様々な役割や責任の総称」
ということなんだけど、これって、今後の社会そもののに参加する全員が持った方が、ええんじゃないかなって意識なんよね。
ざっきー的に意訳すると、
「お天道様は見ているから、お互い様で行こう」
ってことじゃないのかなって。
損得って、言い換えると「ゼロサム」これって、時代の趨勢じゃないよね。時代はシェアなんだよ。
実際、国としての政策も、コントロールしやすい金融機関に対して、フィデューシャリー・デューティーなんて言い出したのは、従来の「顧客第一主義」の先を目指せってことなんだよね。
そう考えるとさ、こう思えるわけですよ。
「顧客がいい、と言ったから、その経済活動は問題がないのではなく、
第三者が見た時でも、その経済活動に問題があったり、合理性がなければ、
それは社会に対していい経済行為とは言えない」
もうね、お天道様は見てるんだからさ、損得だけで判断するの、やめません?(笑)人は、一人では生きられないんよ。
木﨑 利長
化学メーカーの住宅部門に約9年。1999年2月生命保険会社に、ライフプランナーとして参画。
具体的には、上場企業を含む約80社の親密取引先のご縁を中心に、生命保険契約をお預かりしており、財務や資金繰りといった経営課題ついての改善や、売上を伸ばすための営業研修など、お客様の事業価値を向上させるための具体的なソリューションを提供し、経営者の弱音をも受け止められる担当者を目指し日々精進中です。
(※このブログでの意見は全て個人の意見であり所属する団体の意見を代表するものではありません。)
最新記事 by 木﨑 利長 (全て見る)
- 代表取締役が万が一の時に備える「補欠役員の制度」をご存じですか? - 2022年1月13日
- 「解決方法を設計する」という手法で、仕事に取り組みます - 2021年1月2日
- 経営者の最重要KPIは、事業規模に応じた「現預金」を持つ事 - 2020年5月15日