経営者が連帯保証債務をヘッジするのは、愛だと思う!

先日、あるお客様と話をしていて、

ちょっとショックなことがありました。

 

ショック、とも違うか、、、

もしかしたら、伝わらなかったかも、

と、

自省も込めて。

 

長話になりますが、お付き合いください。

 

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資金繰りについての、相談の現場で

そうそう、自己紹介しなきゃ、

中小企業の経営者の良き助言者となり、経営者の事業価値の向上に貢献し、

強いては、全企業の約9割を占める、中小企業の成長と継続を支える事で、

従業員の雇用を守り、生活を安定させる事で、経済を元気にしたい保険屋の木崎利長(ざっきー)です。

 

その方は、経営者の方で、

資金繰りが厳しいとのことで、

ご相談に乗っていました。

 

その方の事業の特性ですが、

売上が、企業の先行投資に連動するため、変動が大きく、

また、利益に関しても為替などのの影響もあるので、

黒字と、赤字を繰り返す、という状況がここ何期か続いており、

その他、もろもろの要因もあって、

その都度の資金繰りの調達が、必要となっていました。

 

間接金融だけではなく、

一部、親族間での資本金(直接金融)による調達もあり、

利益が出た時に、配当をしなくてはならない、

という状況もありました。

 

また、現在の借入金の内訳も、

信用保証協会の融資枠は、目一杯使っていらして、

現時点では、利子補給型の低金利の長期借入金、

それも平均7年の長期での調達という形が多うございました。

 

この状況で、

先行投資となる販管費などでの資金繰りが必要な場合、

その時期の月次によっては、銀行格付けが低いことも想定でき、

資金繰り目的での短期借入も、あらためて借りることはちょっと難しい、

そんな状況でございました。

 

やっぱり、キャッシュフローの確認から

実務的には、行ったのは。

現状を把握することからですね。

 

まず、

1)月次などから、キャシュインがいくらなのかを確認する。

つまり、

キャッシュイン=営業利益(支払利息が大きい会社の場合は経常利益)+当期減価償却費

ですね。

 

次に、

2)銀行借り入れ明細から長期借入金の元本返済分の今期累計額を確認する。

3)あわせて、生命保険契約の資産計上額を確認し、解約返戻金や、契約者貸付額も確認する。

つまり、

キャッシュアウト=長期借入金の今期元本返済額+生命保険契約の今期資産計上額

ですね。

 

で、わかったのが、

キャッシュイン △200万円、キャッシュアウト 1,000万円、

生命保険契約の解約返戻金 800万円、契約者貸付可能額 600万円、でした。

 

はい、

キャッシュイン < キャッシュアウト

なので、資金繰り悪い、当たり前です。

 

とはいえ、当面のキャッシュが必要なので、

いろいろ確認したうえで、

生命保険契約解約を助言しました。

 

で、

キャッシュ 800万円ですが、

結局、

キャッシュイン 600万円 < キャッシュアウト 950万円

(生命保険契約、解約しますからね)

となり、350万円、キャッシュアウトが多い訳でして、、、

 

この350万円を、何としてでも、少なくすることが、

資金繰りを適正化する、キャッシュフローマネジメントです。

 

この、キャッシュインと、キャッシュアウトが、

イコールになれば、

長期貸付金は、7年後にはゼロになる訳ですよね。

 

足りなければ、どこからか、調達が必要な訳です。

 

B/Sの視点で、調達先を確認したら、P/Lにたち戻る

はい。

方法は3つ、

 

1)銀行から借りる(間接金融)、

 

2)資本金を入れる(直接金融)、

 

3)利益をさらに350万円だす(繰越利益剰余金)、

この3つです。

 

そう、貸借対照表(B/S)の視点です。

 

また、

3)に注目して欲しいのですが、

利益を上げる要素は、

2つしかありません。

1)売上を上げる

2)経費を下げる

 

そう、損益計算書(P/L)の視点です。

 

でね。

このように考えると、

より具体的な、目標数値になっていませんか?

 

経営者の仕事のひとつは、未来をつくること

予算が先にあったとしても、

それが達成できていない場合、

具体的に、何を、どうすればいいか、

という最低限のポイントは、

資金繰りの適正化を、徹底する事です。

 

これが経営者の仕事の一つです。

 

そう、

思い出してください。

企業の経営者にとって、最低限、考えねばならないこと。

それは、継続性(サスティナビリティ)を確保する事ですよね。

 

未来を作り出し、

現状のマイナスを、挽回する機会創出のために、

資金繰りを適正化させる。

その、具体的な金額を把握することは、

とっても大事なことじゃないかと思うんです。

 

実際に、そうやって、立て直して来られた経営者の横で、

お話を伺っていましたので、このように思うのかもしれませんが。

 

経営者のもうひとつの仕事は、連帯保証債務から、家族をまもること

さて、

今回のケースでは、ここまでの話を行って、

当面のキャッシュフローを、生命保険契約の解約で生み出し、

生命保険契約の解約で、わずかではありますが、キャッシュアウトを抑えました。

 

で、話はこれで終わりでなくてですね。

 

保険契約が解約された訳ですから、

代表取締役に万が一の場合の、保障額が減った訳です。

 

具体的には、その企業の借入金の大部分には、

代表取締役の個人の連帯債務保証がついており、

その借入金の総額は、約3億円でした。

 

今回の、資金繰り適正化キャッシュフローマネジメントによって、

資産計上分のある生命保険契約を解約したので、

残っている生命保険契約(資産計上のない、解約返戻金がないもの)を考慮しても、

2億円ほど、保障が足らないことになります。

 

さて、

なぜ、連帯債務保証をした分の借入金に対して、

保障がいるのでしょうか?

 

実は、代表取締役の個人の連帯保証債務というのは、

その代表者に、万が一のことがあった場合、

負の相続財産として、ご家族が引き継ぐのです。

そう、

負の相続財産なのです。

 

お子様や、奥様が、会社にいらっしゃって、

いつでも経営者として交代できる状況ならいいのですが、

そうでなければ、残されたご家族は、負の相続財産という、

借金を背負う事になります。

 

でも、この場合、

残されたご家族によっては、「謝金なんかいやだ」という

家庭もあるかもしれません。

そんな時に備え、民法では、

相続時に「相続財産の放棄」がきるように、

なっている訳です。

 

そっか、いざとなったら、放棄すればいいんだ、、、

そうですよね、莫大な連帯保証債務があった場合、

残された家族が、返さねばならなくならないために、

考えられた法によるセーフティーネットですから。

 

でも、ちょっとまってください!

 

「相続財産の放棄」とは、負の財産だけではなく、

正の財産、現預金や、金融資産、不動産なども、

全部ひっくるめて、放棄する事です。

 

えっ、って思われた方も、いらっしゃるかもしれません。

そうなんです。

ご家族に、ご家族名義の今後の生活を維持するのに、

問題ないぐらいの財産があればいいのですが、、、

 

ない場合は、何も相続できないまま、

放り出されるのです。

 

そもそも、

企業経営に必要な債務に対しての保証をする事で、

借りている債務なのだから、

代表取締役が、亡くなった場合、

次の、代表取締役が、連帯保証債務を引き継げばいいんです。

 

そう、ご家族が、後継者なら、まだいいかも。

 

でもね、よーく考えてみると、

企業経営に必要な債務なのだから、

連帯保証債務がいらなくなるよう(無保証)に、

努力すべきだし、

 

いざという時は、

債務を、企業の自己資本で返済できればいいんです。

 

まあ、それが、なかなか難しいから、

生命保険契約、というものがある訳です。

 

生命保険契約の本質は、

いざという時の、経済的準備です。

 

少ない費用で、お金を買う、という行為です。

 

そう、自己資本が充実していれば、

準備ができている訳なので、

生命保険契約など、連帯保証債務ヘッジとしては、

必要ありません。

 

でも、

経済的準備ができていないなら、

保障として、少ない費用で、大きな保障を準備できる、

生命保険契約は、とても、合理的だと思うのです。

 

しかも、それは、代表取締役ご自身の、

家族に、負の相続財産を渡さないために、

判断できることなのです。

 

振り返り、自省し、また一歩前へ

今般、何かショックだったのかというのは、

このような話を、角度も変え、何度もしてきましたが、

 

「僕が亡くなっても、だれか、家族以外の身内が引き継ぐから、いいよ」

と、言われたことです。

 

ご家族は、会社に関わっていないし、関係ないから、いいと、、、

 

「そうじゃない、

あなたの正の財産も、放棄するしかなくなりますよ、

大変恐縮ですが、今の資金繰り厳しい会社を、

連帯保証債務を引き継いて、経営する、身内とはいえ、

ご家族以外の人がいるんでしょうか?」

 

ここまで、申し上げましたが、

ご理解いただくことは、かないませんでした。

 

年齢、期間、など様々な要素はありますが、

足りていない、連帯保障債務のヘッジのためにかかるコストは、

月5万円ほどでした、、、

 

僕の説明が、悪かったのだと思います。

そう、たぶん、

僕の説明が、悪かったのだと、、、

 

まずは、こうして、じっくり振り返り、

自省いたします。

 

でも、理解されたくなかったのかも。

 

だから、切ないのです。

 

本当に愛があれば、もっと突っ込んで、

関与させていただいてもよかったのですが、、、

これは、僕が、傲慢かもしれませんね。

 

自省して、

もっと、

生命保険契約の本質である。

「愛」の側面で、

話ができるようになりたいと思いました。

日々、半歩でも、前に出たいなと思います。

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木﨑 利長

木﨑 利長

ざっきー
1968年名古屋市生まれ。金融機関に勤務。クライアントの事業価値を向上させる事を目的とし、仕事を通して取り組んでいます。
化学メーカーの住宅部門に約9年。1999年2月生命保険会社に、ライフプランナーとして参画。
具体的には、上場企業を含む約80社の親密取引先のご縁を中心に、生命保険契約をお預かりしており、財務や資金繰りといった経営課題ついての改善や、売上を伸ばすための営業研修など、お客様の事業価値を向上させるための具体的なソリューションを提供し、経営者の弱音をも受け止められる担当者を目指し日々精進中です。
 (※このブログでの意見は全て個人の意見であり所属する団体の意見を代表するものではありません。)

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