2020年クリスマスカード

今年に入ってからじわじわ浸食していたコロナウィルスによる影響が、春には「緊急事態宣言」という形で、私たちの生活に多大な影響を与えました。

実際、まだまだ、この影響は続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

 

「経済的な影響」は個々には違いがありますが、概ね皆様に置かれましては、大変な状況なのではと思っておりましたが、実は、逆に好調な方もいらっしゃったりと、明暗があることが分かって参りました。

 

これは、どこに違いがあったのだろうかと考えますと、実は「関係性」という言葉で説明がつくかもしれないと、経済活動の現場を回っておりまして、改めて気付いた次第でございます。

 

 

「関係性(かんけいせい / relationship)」とは、人と人が結びついている「関係のありよう」のことをいい、元々は医療用語とのこと。

意味としては、その関係が支配や依存に基づいているものなのか、お互いに主体的な繋がりによるものなのかによって、そこに関わっている個人個人の生活や健康のかたちが異なって来るそうです。

この、めっちゃ分かりやすい例を用いると「関係性の病」として代表的なものが共依存ですね!

 

これ、何が言いたいのかといいますと「関係のありよう」によっては、近年、割とライトに使われている「繋がり」とか「絆(きずな)」とかのイメージがありますが、支配や依存に基づいている場合も、関係性が強い、ということですよね。

 

具体的に言えば、コロナ禍であろうと、取り扱う会社や人との関係性が主従関係であるような支配の構図が存在するのであれば、経済的な影響は受けないのです。

例えば、サロンビジネス(笑)これ、明らかに主従関係のビジネスですし、その集団を抜ければ、その集団で作った関係性は失われる、との錯誤を利用したビジネスです。

 

あ、批判的に言っているんじゃないですよ。研修やセミナー、広義で考えれば、会社組織やチームなども同じ共依存を、もっとライトに利用していますからね。

 

だから、企業グループであったり、ヒエラルキーのある業界での大企業などのリーディングカンパニーは、それほど影響は生じてなく、その階層の下に行けば行くほど、経済的な悪化という影響が出ていると思います。

分かりやすくいえば、大企業や、カリスマ性のある経営者の企業はまだいいけど、そうではなく、価格決定権のない二次下請けや、フリーランスなんて、本当に大変になってしまっているのです。

さて、まずは「関係性」といっても、この人と人との関係という側面があるということですね。

 

 

でも、コロナ禍において起きている、経済の停滞を見ていくと、別の側面も見えてきます。

分かりやすく言えば「ながら消費」がなされない、「ついで消費」がなされない、と言い換えてもよいのかもしれません。

不要不急(この言葉の定義が、人によって違うことが混乱の原因の一つと思いますが、、)は避けましょう、というキャンペーンによって、私たちの生活の「のりしろ」の部分であったり「付加価値」の部分への消費が停滞していることは、皆様も納得されると思います。

だから、提供されているモノやサービスの「価格決定権」があったり「必要不可欠」性が強かったりしている場合は、コロナ禍であっても堅調であったり、逆に消費性向が上向いていたりしています。

 

 

実例をあげますと、私が昔からご贔屓にさせて頂いているある料理店は、常連さん方がこの経済状態を心配して、普段よりも多く来られ、帰り際には予約を入れ続けてくれているので、ますます予約が取りづらくなりました(笑)

挙句は、短時間営業という状況になったら「単価を上げなさいよ!」と常連に言われる始末(笑)

実際僕も、伺った日に、次回予約を入れようとしたら、2か月後って言われて、どうゆうこと?って感じです。

 

 

また、GoToキャンペーンが始まったので、応援したい気持ちと、確かに普段よりも割安になるので、ある都内のホテルを予約しよう思い立ちました。

そこで、担当者に直接連絡を入れましたら「いつものラウンジと雰囲気が違うかもしれません、お気に入りのあのコーナー席は、もしかすると騒がしいかもしれません・・・」との回答。

そうなんですよ「お勧めしません」ということを婉曲に言われたわけです。

これ、すごいですよね。このコロナ禍の空室だらけの状況下で、ですよ。

なので、GoToキャンペーン中は行かないけど、落ち着いたら、必ず、応援にお伺いますと伝え、また、本当に大変な時は携帯に電話をくださいと、申し上げた次第です。

 

で、最近、GoToキャンペーンが途中停止したので、再度、予約の連絡を入れてみたら、従来からのお客様で埋まりつつあるそうで!

私の希望の日程は、クラブフロアの中でも、めちゃ高い部屋しか空いておりませんでした(笑)さすがにそこは、と言いましたら、無理はされないでください、お帰りをお待ち申し上げておりますと、、、

うん、付加価値ってこういうことだよね、って思う訳です。

 

 

それとは別の事も、体験しました。

ここ2年弱、身体を絞っていたので、スーツをリフォームに出していたのですが、、、

帰ってきたスーツを確認したら、裾がほころびているところは直ってなかったり、裏地がほつれて取れている個所も直ってなかったり、、、

確かにリサイズというご依頼したことはやっていただいているんですが、洋服自体に対する意識というか、細部にこだわる目線については、あれっ?って思うことがありました。

そのお店は、SNSでの発信などは積極的なので、コロナ禍においてもお客様との関係性はあるのだと思いますが、大前提としての、モノやサービスの品質や想いみたいなものが、本当はどうなんだろう、って考えてしまうことがあり、関係性って2つのポイントがあるんだなと気づかせて頂くことができました。

 

 

そう「関係性」と一言でいうと曖昧なのですが、人と人との強固な関係、そして、モノやサービスのスペックや完成度、拘りや、腹落ち感、とでもいうような、モノやサービスそのものとの関係この2つの関係性を、両方とも満たす必要があるんじゃないのかな?ということです。

 

コロナ禍は、いろんな制限や困難や不安をもたらしていますし、今後の展開も予断を許さない状況ではありますが、我々のよって立つ経済の足元を見直すことで、2つの関係性を見つめなおせるチャンスかもしれません。

私自身はそのように、現在の災禍を変革のきっかけとして捉えてみたいなと考えております。

では皆様、

 

Merry Christmas ! & Happy New Year !